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  平成26年1月14日 

 川相いい仕事マガジン 人材育成編Vol.7
    発行:川相商事株式会社 『働く喜びを感じるヒト』創造企業
                        担当:高杉 嘉晴

 ◆テーマ : 成果をあげて自信を持ったYさん
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あけましておめでとうございます。川相商事株式会社人材育成部の
高杉嘉晴と申します。本年も当社メルマガをご愛読のほど、よろしく
お願いいたします。

私は当社の社内スクール「創喜感働塾」におきまして、生産現場の管理・
監督者に必要とされる生産管理手法を教えています。

また同時に、当社請負現場に対するテクニカルサポートを通じ、塾の
卒業生(ST社員)の育成も行っています。

今回は配属現場のISO9001担当となり、それをがんばったことで
周囲に認められ、とてもいきいき働いているST社員、Yさんの事例を
紹介したいと思います。

◆ライン作業から外れた戸惑い
Yさんは塾生であった1年前から、とある当社請負現場において品質
担当者として勤務中です。主な業務を挙げますと
・製品や工程の状態を監視する
・終業前に後工程に出向き、自職場からの流出不良がなかったかを
情報収集する
・検査日報を集計し、週報・月報にまとめ、顧客の品質担当者と
課題共有する
などです。

実は、それまでライン作業のみをしていたYさん、ラインから外れての
業務に戸惑いを感じていました。OJT指導員はついていました。

しかし、毎回毎回違ったシチュエーションで現われる品質課題に彼は、
自分からどう対応すれば良いのかがわからず、指導員の指示を仰ぐ
ことが多く、自分の存在価値を見出せずにいました。

◆ ISOの文書管理を任されて
しかし、ISO9001の文書管理も担当するようになったことから、
彼は目に見える成果を出し周囲から頼られ、いきいきと輝くようになり
ました。

当社は製造業務請負においてISO9001を認証取得しています。
以前は現場リーダーに文書管理を任せていたのですが、半年前から品質
担当であるYさんにその業務が移りました。

彼へのISO9001教育は、私が講師となり、他数人のST社員と
一緒に、ST社員向け品質勉強会の一端として行いました。

第1部 ; 講義
ISOについての概略説明のあと、各章において要求されている帳票や、
現場の姿(識別ルールの見える化など)について目的及び事例を一通り
紹介しました。

第2部 ; ワーク
自分の現場において各項に該当する帳票類が何かを受講者たちにディス
カッションさせながら、一覧表を作成させました。

大抵の場合すでに自分達が運営している帳票の当てはめで各項が埋まり
ます。意外と簡単にできました。

帳票類のリストアップさえできれば次は後日、1枚のチェックシートを
作成させ、その満点を目標として活動させました。

私のようなサポーターや、事務局・内部監査員はそのチェックシートを
起点に確認とアドバイスを行いました。
・実際に存在して、専用ファイルに綴じられているか
・『管理文書』であれば最新版管理ができているかと承認印があるか
・『管理記録』であれば保存期間が設定されて、守られているか
などです。

◆目に見えて活躍したYさん
ここで活躍したのがYさんです。現場や請負事務所に分散していた文書・
記録を、どうしても現場になければならないもの以外一元管理しました。

自分宛のメールボックスを作成し、対象文書や記録を必ず一旦自分を介
してファイリングするようにしたのです。

保管庫確保のために不要書類を整理して、誰が見てもどこにどの文書が
収納されているか分かるようにしました。パソコン内の文書もフォルダ名・
ファイル名からつくり直し、検索性が向上しました。

私は、一元管理したことは現場から書類を引き離してしまい、利用頻度
を低減させ、ISOを形式のみで実態と合わないものにしないか、気に
して見守っていました。しかし結果は成功でした。

現場リーダーは自身の負担が軽減しただけでなく、自分が管理する
よりも検索性が良くなり、品質保証に自信が持てると喜びました。

この一連の活動を通してYさんは周囲から頼られ、自信を持ち、業務に
やりがいを見つけました。

例外的業務にも自分の意見を持って、上司に積極的に案の承認を求め
るようになりました。現在もっともいきいきしているST社員の一人です。