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川相いい仕事マガジン vol.92
発 行:川相商事株式会社
Kawai Syouji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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一般社団法人 日本生産技能労務協会「平成28年度GJ認定制度
【好事例集第2版】」に当社の取組が掲載されました。
昨年末の事になりますが、人材育成をベースにおいた人材ビジネス企業の
当社としては、とても嬉しい事です。
今回は、経営方針、ものづくり力、ひとづくり力、労働者保護の4つのカテゴリ
の中から当社は「ものづくり力」の取組が掲載されました。
今年も生産現場は厳しい状況が続いていますが、ここ数年で当社の人間力も
生産力も飛躍的に上がり、対応力、順応力も上がっています。
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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働き方改革-2017年の改革について
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いつもメルマガをご愛読いただき、
どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています野波と申します。
新しい年度も近づいてまいりました。
卒業や送別会のシーズン、そして新しい生活への準備へと世の中に流れる
時間も新しいものになりつつあるなあと感じながら通勤しています。
そこで今回は、「職場」と「人」に焦点を当てて、
人手不足について取り上げてみたいなと思います。
…その前に、うっかり忘れてしまいそうですが、各都道府県で協会けんぽの
保険料率が変わる時期でもありますので、ご注意下さい。
(協会けんぽ大阪支部では、3月分(4月納付分)から、
健康保険料・介護保険料の料率が変更になります。)
それでは、今回のテーマについて考えてみようと思います。
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┃人手が足りない!
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以前、メルマガでも少しご紹介させていただきましたが、法改正で今年の1月から、
雇用保険の年齢制限の撤廃、育児休業や介護休業の取得要件の緩和で、
育児・介護離職を減らそうという動きなど、政府も働き手の確保に乗り出しています。
2016年11月、従業員数6人以上300人以下の企業経営者661名に対して行った
産業能率大学の調査(※)によると、48.6%が現在の従業員数の充足状況について
「不足している」と回答したとのことです。
その中でも特に、《建設業》《情報通信業》《飲食店・宿泊業》《医療・福祉》
という業種で、不足しているという回答が多く占めています。
さらに、「人材の不足」(36.0%)というのが2017年の経営活動に影響を与えそうな
要因のトップに挙がっています。
(※)学校法人産業能率大学「2017年の中小企業の経営施策」
http://www.sanno.ac.jp/research/pdf/forecast2017.pdf
労働政策研究・研修機構(JILPT)が刊行するビジネス・レーバー・トレンド
2016年7月号(※2)によると、「人手不足が生じている」と回答した企業は、
2,604社のうち1,253社あったようです。
その中でも「人手不足が影響している部分」については、需要の増加に
対応できないことや、技術ノウハウの伝承困難、事業運営上に支障がある
といった回答が見られたようです。
さらに人手不足によって、時間外労働の増加や従業員の労働意欲の低下、
離職の増加といった影響があるとの回答もみられます。
実際に取り組まれている人手不足の緩和のための方法としては
「中途採用の強化(61.9%)」「採用対象の拡大(57.5%)」「新卒採用の強化(50.1%)」
「業務の効率化(43.9%)」と続いています。
(※2)労働政策研究・研修機構(JILPT)『ビジネス・レーバー・トレンド2016年7月』
http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2016/07/002-013.pdf
新しい人の確保も、人手不足解消には効果があるかもしれませんが、
定着率をどう上げるかも大切だなあと感じます。
新しく入社したスタッフが短期間で辞めてしまうと、採用にかかった費用や給料、
教育にかけた費用や時間が水の泡になってしまうことになります。
その際には何百万円というお金がムダに失われてしまうといわれています。
そして、期待していた分、新入スタッフ離職時の「精神的ダメージ」も
少なからずあると思います。
職場で働く方々はもちろん自分の業務があります。評価制度の整備というのは
なかなか大きな改革。その方向に舵を切ることは難しいと考える会社様も
いらっしゃるだろうと思います。
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┃ピンチをチャンスに「効率化」
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人手不足というピンチをチャンスにするキーワードとして
1つ、「効率化」があると思います。
人員を増やさずに、今いるスタッフで回せるように効率化を追求して、
ピンチをチャンスにできるかもしれません。
随分前に私が体験した事なのですが、
私は前職海外で、現地採用スタッフとして働いていたことがあります。
最初に赴任した当時には、同じ職場に日本人スタッフが私含め6人いました。
ところが翌年、経済的な問題で、日本人スタッフ枠が減らされてしまいます。
ただでさえ激務だった職場。
減らされてしまっては、私たちはとても仕事をこなすことができない、と
日本人スタッフは大反対。
しかしその声は届かず、翌年に日本人スタッフは減らされてしまいました。
経済的な理由からの人数削減ですから、人員補充は絶望的。
翌年は確かに怒涛の1年だったように記憶しています。
しかし、2年後には6人いなくても、回るようになっていました。
自分の持っている知識や情報を出し惜しみせず助け合い、最後には準備に
十分な時間が割けなかったときでも、誰がやっても一定水準のパフォーマンスが
できるようなマニュアルができあがっていました。
人員不足のほかに、印刷代を減らせという指示もあり、皆で知恵を絞り、
毎回印刷をしていた書類が冊子になり、冊子の印刷代を先方に
負担してもらうなど、コストと印刷する手間が省けていきました。
無事に危機を乗り越え、新たにスタッフが1人加わると、
イベント企画等、新しいことに挑戦する余裕も出てきました。
あの時人員削減されず、ずっと6人のままだったら。
作業のムダには気付かなかったかもしれません。
人員削減されて、もう無理だと諦めてしまっていたら。作業は洗練されず、
パフォーマンスの質は低下していたかもしれません。
人不足というピンチは作業のムダを見直すチャンスだったのだ、
と気が付きました。
決して容易ではありませんでしたし、いつもせわしなく、
何度も心折れそうになりました。
しかし何より私がモチベーションを保つことができたのは、苦しい時、
現地スタッフや直属のボスなど、色々な人に声をかけてもらい、
たくさん助けてもらえていたからだと思います。
皆が頑張っているのを知っています。いつもありがとうございます。
何かできることがあったら何でも言って下さいね。
この資料、参考になるかもしれないから使って下さい。
…思い返すと、こんなにあたたかい言葉をかけてもらっていたんだなあと
胸がいっぱいになります。
もし、「人員削減はやむを得ないことだから効率化して何とかしのげ」と
突き放されていたら、私のモチベーションは0になり、嫌になって
現場から逃げて帰国していたかもしれません。
人手不足は、日本人スタッフだけで乗り越えられたのではなくて、
周りの皆の優しさもあって乗り越えられたのだなあと思います。
日本政府は働き方改革を進めています。
「プレミアムフライデー」や残業時間の上限の規定などが盛り込まれますが、
制度を定め、労働を規制管理することによって
働き方はどう変わるのでしょうか…?
こなしきれなかった仕事は、どこへ行くのでしょうか?
巷では効率化のノウハウが溢れています。
管理による効率化も効果があるかもしれませんが
そこに助け合いを加えることで、単純な作業効率だけでなく、それよりも、
失ってはいけない大切なものがあるような気がします。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 野波
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
【社会保険労務士】日比野大輔
【URL】http://www.4jh.jp/
【電 話】06-6945-5550
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