実務編 Vol.21【非正規スタッフに対する配慮ある対応-その8】
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平成25年3月12日
川相いい仕事マガジン 実務編Vol.21
発行:川相商事株式会社 『働く喜びを感じるヒト』創造企業
担当:長谷部 健
◆テーマ : 非正規スタッフに対する配慮ある対応 (担当 長谷部編)
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いつもお世話になっております。
川相商事株式会社 営業部滋賀事業所の長谷部 健(はせべ けん)です。
ここのところ、教育者の指導方法が世間の話題となっています。
悲しい事件が起きて、行き過ぎた指導がどんどん明るみになり、その批判が
集中しているわけですが、自分が学生のころはどのような教育・指導を受けていたか、
ふと思い出しながらニュースなどを見ています。
さて、実務編Vol.21では現場の教育・指導について少し触れたものを掲載しています。
【非正規スタッフに対する配慮ある対応】
~新人の定着率について~
製造業などで繁忙期・閑散期の影響が大きい現場では、多くの非正規スタッフが出入
り(入退社)することがあります。
忙しい時期に対応して非正規スタッフが入社し、ベテランと新人が混在して働くわけですが、
そんなときによく起こるのが、「教育係りのベテランが忙しく、しっかりと新人の作業教育が
できない」ということ。
ベテランは、いまいち顔と名前を覚えていない中で、自分の業務をこなしながら、あわただ
しく作業の教育をします。
新人の方は、周囲の環境にまだなじめていない中で、あわただしく作業の教育を受けます。
こういった場合、お互いの思いがすれ違ってしまい、新人の方は作業をうまく覚えられず不満
があらわれ、すぐに辞めてしまうこともあります。
どの現場にもよくある問題なんですが、一工夫することで、新人の方の定着率向上につながる
ことがあります。
その一工夫とは、作業の習熟度を見える化して、新人かそうでないかをすぐに判別できるよう
にすることです。
たとえば、作業場の中では帽子を着用しなければならない現場の場合、入社してから一定期間
の間は、帽子の色を変えます。服装規定が厳しく統一しなければならないような現場では、
胸や腕に特定の札を付けます。
そんなことで新人の定着率が上がれば苦労なんてありません。
しかし、作業の習熟度が見える化されていれば、教育係りの方だけでなく周囲の方もすぐに
新人が認識でき、作業場全体で注意して観察することが可能となり、危ないときなどに声を
かけやすくなります。
他方で、新人の方も、ベテランが誰かをすぐに認識できるため、わからないところを質問
しやすくなり、不安や不満がたまりにくくなります。
それぞれが声をかけるきっかけになれば、コミュニケーションが図れて、さまざまな場面でよい
影響を与えるでしょう。
実際に、作業習熟度の見える化を取り入れている現場は、弊社スタッフからの作業に関する
不満の声も少なく、定着率が高い傾向にあります。
まだ取り入れられていない企業様におかれましては、みんなが気持ちよく働くための一つの
方法として、こういった制度の導入をご検討してみてはいかがでしょうか。