Vol.126【男性の育児休業参加】
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川相いい仕事マガジン vol.126
発 行:川相商事株式会社
Kawai Syouji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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新年明けましておめでとうございます
昨年は格別のお引立てを賜り厚く御礼申し上げます。
新年を迎え、新鮮な気持ちで仕事はじめの日を迎えたことと思いますが
新年だからこそ再度気を引き締めて意識しないといけないことがあります。
昨年12月にスタートした「ながら運転」罰則強化です。
罰金、違反点数が従来の3倍、
ながら運転時の事故については目も当てられません。
背景には携帯使用時の交通事故がこの5年間で約1.5倍となったことです。
ちょっとぐらいと甘い気持ちを新年だからこそ思うやもしれません。
当社ではながら運転をしないが普通となるよう継続的な
啓発活動が重要と考えます。
皆様におかれましてはご存じかと思いましたが節目のスタート
安全の啓発共有をさせていただきました。
皆様のご健勝と益々のご発展を心よりお祈りいたします。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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男性の育児休業参加
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いつもメルマガをご愛読いただき、
どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています川村と申します。
さて、今回は小泉環境大臣の結婚でも話題の
「男性の育児休業参加」について触れていきたいと思います。
平成30年10月1日時点での育児休業取得率は
男性が6.1%に対し女性は82.2%です。
その差は歴然で、まだまだ浸透していているとは言いづらい状況です。
そんな男性の育児休業について考えていきたいと思います。
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┃男性の「育児休業」とは?
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そもそも男性の育児休業ってどんなもの?
そんな方も多いと思います。
まずはどんな制度なのか見ていきましょう。
「パパママ育休プラス」というのが男性の育児休業の制度名です。
名前の通り、両親ともに育児休業を取ることが条件です。
母親一人の育休だと子どもが1歳になるまでの育児休業が、
夫婦で取ると1歳2か月になるまで取ることができます。
ですが、夫婦で1年2か月育児休業をとれるわけではなく、
原則的に夫婦それぞれが取得できる育児休業は1年間です。
(女性は産休含む1年間)
つまり、お互いが期間をずらしてとる事で
子どもが1歳2か月になるまで一緒に過ごすことができるのです。
休業中は給付金が支給され、金額は休業開始時の
賃金の67%(6カ月経過後は50%)が支給されます。
ですが実際は子どもが生まれることでお金がかかることも多く
このパーセンテージでは難しいところもあるかもしれません。
その点では少しデメリットであるといえます。
その他あまり知られていない点では、
事実婚カップルの方でも育児休業が取得できることや
奥さんが専業主婦でも取得することができます。
注意点は入社して1年未満の方や、
育休申出の日から1年以内に雇用期間が終了する方は
育児休業の取得が認められていないのでご注意ください。
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┃会社で取り組むことでのメリット、デメリット
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そもそも会社に取り入れて何かメリットがあるのか?
昨今、深刻な人手不足に悩まされる企業が多い中で
人一人抜けることもなかなか辛いところがあるかもしれません。
ですが、実はそこに家庭だけではなく、
企業にもプラスになるヒントがあります。
【1.業務の属人化をなくし、業務の見える化をする】
育児休業取得にあたっては、その人が担っていた業務を
他のメンバーで分担して引き継ぎをしなくてはなりません。
業務分担には、業務の棚卸が必要です。
ですが、いざ休業前に棚卸!となると作業は大変です。
なのでその都度棚卸するのではなく、日頃から業務を
見える化しておくことで、引継がよりスムーズになります。
無駄な仕事を減らしたり、全員ができる仕事ならば、
他のメンバーで分担、協力しましょう。
そのためには必然的に情報共有が必要となるので、
社内でのコミュニケーションが活性化し、チームワークが向上します。
このように「業務の見える化」や「情報共有」によって
属人化を解消することで、従業員の休暇や休職にも対応可能な
体制を築き、さらには社内全体の能力も上がっていきます。
【2.企業のイメージアップ】
「ワークライフバランス」を重要視する人が増えている中、
「働きやすい会社かどうか」は就職活動をしている人や
従業員にとって、重要なポイントです。
男性の育児休業取得率は採用をはじめ、
様々な企業活動に影響します。
「男性の子育てに理解があり、育児休業取得にも積極的に推進している」
ということで企業の対外的なイメージアップにもつながります。
またこうした男性社員が増えることで、
企業の中でも理解のある上司が増え、部下が働きやすくなります。
また「くるみん」、「イクメンアワード」などの認定をもらって、
自社のホームページ等に載せるのもいいでしょう。
【3.マネジメントスキルを磨くチャンス】
仕事をしている時間は1日のうちの1部分ですが、
育児は24時間続くものです。
眠たくても、疲れていても、他にすることがあっても
赤ちゃんが最優先です。
ですが、育児ばかりしていては家事が進みません。
そんな中で、家事を効率よく進めたり、奥さんのサポートをします。
育休中は「ながら作業」の連続で、
思いどおりにならない状況がほとんどです。
そういった状況へのストレス耐性や、
どうすれば効率が良くなるかを常に考える生活が、
マネジメントスキルを磨くチャンスにもなるのです。
また、育児と通して自分が成長する、言葉の使い方が変わるなど、
目に見える変化が生まれる男性も少なくありません。
デメリットは以下の2点です。
【1.制度発端への負担】
男性でも育児休業が利用できる環境が整っている企業は、
まだまだ少数派というのが現実です。
会社が育児休業取得の推進をするためには、
人手不足となる組織への対応、育休からの復帰時への支援、
職場における休業取得しやすい雰囲気など、
社内体制を整えておくことが不可欠です。
そういったことを新たに1から作るというのは、
時間や労力を割き、負担となることが考えられます。
【2.労働力の減少】
男性が育児休業を取得すると、当然労働力は減少し、
育休を取得したスタッフ以外のメンバーに負担がかかります。
一人あたりの仕事の負担が増え、
残業が増えることや、体調管理が上手くいかない事などが懸念されます。
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メリット、デメリット色々ありますが、
やはり、新しい制度を作るためには労力や資金がいるものです。
助成金の中にも男性の育児休業を支援しているものがあります。
両立支援助成金の【出時両立支援コース】という助成金です。
申請して助成金がもらえれば、資金の助けになります。
手続きの中で、
どのような取り組みをするのか具体的にしていく作業があるので
申請することで、育児休業の体制も整いやすいです。
男性の育児休業を社内へ導入する際は、
助成金も一緒に申請するといいかもしれません。
また、制度を作るのになかなか踏み出せない、作る時間がない場合は、
社労士の力を借りる、というのも一つの手です。
助成金についての詳しい内容はこちらからご覧ください。
厚生労働省《2019年 両立支援等助成金のご案内》
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html
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┃会社での取り組み方法
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前項の内容をを踏まえて、
具体的な社内での取り組み方法について触れていきたいと思います。
この制度のメリット、デメリットから考えると、
実際に誰かが育休を取得するとなった時に必要な事は
大きく分けると3つです。
①業務の引継ぎ、見える化(属人化をなくす)
・常日頃から業務の見える化をする
・業務を社内で協力して分担できるようにする
②制度を確立させ充実させること
・補充要員や労働力の確保
・育休取得者の職場復帰後のフォローアップ
・育休制度の担当者への教育
・復帰後の待遇
③育児休業の周知
大切なのは③育児休業の周知、前例を作っていくことです。
せっかく作った制度が利用されなければ意味がありません。
育児休業を取りやすい雰囲気を作り、
男性の育児休業を会社の文化としていくのです。
具体的には以下の3つ内容です。
【育児休業とはどんな制度なのか?】
【育児休業の取得から復帰する流れについて】
【育児休業時の給与、給付金、復帰後の待遇】
まずは育児休業という制度を知らない方のためにも
制度を周知することが大切です。
育休とはどんな制度なのか?というところから始めてみましょう。
次に、育児休業をしようと思っていても、
給料の減少や職場の人間関係などを気にして、
なかなか取得に踏み切れない男性もいるでしょう。
そういった男性従業員のために、
育休の取得から職場に復帰する流れについて説明する場を設けましょう。
また育休時の給料、または給付金や復帰後の待遇など、
特に不安に思っている部分の説明も重要です。
定期的に説明する場を設けることによって
企業が育休に対して前向きであることや従業員の
理解度アップにつながります。
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┃妊娠、出産を終えた女性とは
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かつては家事、育児は女性がするものという概念がありましたが、
時代とともにそうでなくなっているのが現状です。
男性の育児休業参加の風潮の高まりもこうした背景が要因です。
男性のサポートがあることで、女性も家庭から社会へ戻りやすくなり、
女性のライフイベントでの離職の防止にもつながります。
子どもができるたびに社員が育休を取ることにモヤモヤするよりも、
会社から進んで育休を取ってもらう方が社員も働きやすくなるでしょう。
また産後の女性の身体は全治1か月の交通事故にあった時と
同じと言われています。
ホルモンバランスも乱れているので
精神的にも辛く、眠りも浅いです。
そんな体で赤ちゃんを朝も晩も
ほぼ不眠不休のような状態で育児します。
そんな時に旦那さんが育児休業を取って休んでくれたら
とても助けられる思いなのではないでしょうか。
私自身、昨年出産を経験して痛いほど痛感しました。
女性にしかわからないことですし、女性の中でも全然平気だった!
という方もいらっしゃると思うので、
なかなか理解し難い点もあると思います。
ですが、旦那さんと育児休業を取って
助けられる女性もたくさんいると思います。
どうか世のお母さんたちを助けると思って
取り組んでいただけたら幸いです。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 川村
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
【社会保険労務士】日比野大輔
【URL】http://www.4jh.jp/
【E-Mail】support@4jh.jp
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