Vol.177【日本の賃金推移】
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川相いい仕事マガジン vol.177
発 行:川相商事株式会社
Kawai Shoji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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日々、急速なスピードで私たちを取り巻く環境は変化しています。
その中でも特に、人口の減少と仕事の価値観に関して、
今、仕事をしている人たちは、変化をひしひしと肌で感じ、人生観・仕事観など、
今後の生き方について考える機会も多くなってきていると思います。
当社は、事業をおこなう上でお客様第一も掲げていますが、
同時に社員、スタッフも大切な存在です。
最近では、あまり聞かなくなった言葉ではありますが、
win-win-winの関係を常に考え、社内制度の見直しも行っています。
今後も立ち止まらず、変化を恐れず、課題に向き合っていく企業である必要があります。
その為には、社員・スタッフも社会や会社から与えられるだけの存在ではなく、
自らも考え行動し、会社そして社会へと良い効果を与える存在になる事が、
今まで以上に求められます。
その広がりが日本全体の良い未来へと繋がっていくと考えています。
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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日本の賃金推移について
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いつもメルマガをご愛読いただきありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフでコンサルティングをしています岸田と申します。
4月になって、多くの大企業が賃上げを表明しています。
その引上率は5%超で、33年ぶりの高水準だそうです。
これが『失われた30年』から反転のキッカケにならないか。
そう願うのは、私だけではないと思います。
そんなわけで、今回は、
日本の賃金推移から原稿を進めてみます。
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‘24年 賃上げラッシュの理由?!
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なぜ、今、大企業の賃上げを始めたのでしょうか。
その理由は、大きく次の2つでしょうか。
①お金がある!
1990年と2022年の企業の経営状態を比較してみます。
経常利益は約2.5倍、株主への配当は約7.7倍となっています。
しかし、人件費はこの間ずっと、ほぼ横ばいでした。
企業はこの30年で、堅調に利益を上げつづけ、
株主に配当を配り、内部留保も蓄えてきました。
そこへきて昨今の物価上昇。
そのような状況になって、
やっと!?従業員へ還元しようとなった。
②人手不足が深刻
昨今の有効求人倍率は約1.3倍前後で推移しています。
建設、物流、外食、小売など、幅広い業種での人手不足は深刻です。
人手不足に起因する倒産も増えています。
「お前の代わりはいくらでもいるんだ!」という買い手市場から
「辞められたら困る、ウチは潰れてしまうよ」と、
超売り手市場になっていることも大きな要因でしょう。
では、実際のところ、
この賃上げが働く人の豊かさに、つながっているのでしょうか?
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それ以上に上昇する物価
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最近「物価が高いなぁ」そう感じます。
昔ながらの駄菓子屋メーカーの値上げがニュースになったり、
物価の優等生であるタマゴの値段が上がっていたり、、、。
ここ2年の状況は言わば、
「賃金はちょっと上がった、でも物価はもっと上がってる」
「給与は100円上がったけど、
コンビニのおにぎりの値段は150円に上がった」
「生活ラクどころか苦しくなってるやん!」
データを見れば、
実質賃金は23か月マイナスを示し、過去最長に並んでいます。
需要の高まりから、値上げするインフレ(物価上昇)ではなく、
原材料の価格上昇を原因とするコストプッシュ型のインフレが起こっているのです。
今後、この状況が逆転し、
『賃金が上がり、物価も上がる好循環』へ向かい、
みんなで首を絞めあう状態を脱却したいところです。
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世界の賃金推移
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では、世界の賃金の推移はどうなっているのでしょうか。
G7各国の賃金の推移を見てみます。
実質賃金について1991年と2020年を比較してみると、どうなっているか?
アメリカ・イギリスは約1.45倍、ドイツ・カナダが約1.35倍、フランスが約1.3倍、
日本・イタリアは、ほぼ横ばいです。
世界を見渡せば、日本は出遅れているように思います。
さぁ、ここからがんばっていきたいところです。
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資産形成について
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賃上げよりも物価上昇が大きく、国民は所得減少に苦しんでいることが想像されます。
そんな中、不動産投資会社GA technology社は入社式で
「新入社員1日目に考えてほしい“お金”の話」と題し、
新入社員50名に対しお金のセミナーを実施しました。
サプライズとして、投資用資金10万円を支給し、
使い道を考える時間も設けられたそうです。
2022年から高校生に対し金融教育が義務化され、お金の授業が行われているそうです。
家計管理やライフプランニング、保険の仕組みや資産形成について学びます。
税制や社会保険の政策から、日本政府は国民に対し、
「貯蓄から投資」へのシフトを薦めていると感じます。
「もう国では面倒見れないよ、あとは自分たちでよろしくね!」
そんな思惑が透けて見えるようです。
2024年から新NISAの拡充など、さらに投資への興味・関心が高まり、
今後、資産形成がより身近になっていきそうです。
さて、私たちは何に投資すればよいのでしょうか?
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エンプロイアビリティを高める
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日経平均株価は過去最高を更新し、株価だけみれば、
世はバブルだと言われています。
そのような状況から、今後さらに「投資」の話題は多くなりそうです。
そんな状況の中、私たちは何に注力すべきなのでしょうか。
エンプロイアビリティを高めることが大事ではないかと感じます。
エンプロイアビリティとは、
「報酬」と「働き方」と「顧客」を自ら選べる能力といえます。
時代や市場のニーズに左右されない能力を身に着けること、
そこへむけ「自分への投資」を厚くする。そこに時間とお金を注ぐことが大切なのではないか。
そんなことを給与明細を眺めつつ、考えているところです。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 岸田 飛生
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
【社会保険労務士】日比野大輔
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【E-Mail】support@4jh.jp
【電 話】06-6945-5550
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