人材育成編 Vol.4【障害者雇用は難しい?】

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  平成25年9月17日 

 川相いい仕事マガジン 人材育成編Vol.4
    発行:川相商事株式会社 『働く喜びを感じるヒト』創造企業
                        担当:藤澤 真弓

 ◆テーマ : 障害者雇用は難しい?   
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弊社メルマガをお読み頂き、ありがとうございます。
川相商事株式会社の藤澤真弓と申します。

普段は事務の仕事に携わり、
時々人材育成部にお邪魔してマナー研修講師等を努め、
更に弊社請負現場業務のお手伝いもする…
という多忙な毎日を送っております。

また弊社社内塾である「創喜感働塾」において、
塾生の方々を支援するという経験も積んでまいりました。
そういったことが活かせるのではと、
障害者雇用にも関わらせて頂いております。

そこで今回は、弊社請負現場における障害者雇用の様子を、
ぜひ皆様にお伝えさせて頂きたいと思います。

法定雇用率の引き上げもあり、
障害者雇用に関心をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ところが受け入れてはみたものの、
なかなか上手くいかないというお話もよく耳にします。

弊社では製造現場での障害者雇用を実現しております!

皆様に弊社での様子をお読み頂くことで、
「おやっ」と感じて頂けるのであれば、とてもうれしいことと存じます。

弊社での本格的な障害者雇用は、本年4月より始まりました。
もちろん法定雇用率を考えてのことでもありましたが、
そこにはそれ以上に弊社社長の
「障害の有無に限らず、働く喜びを感じる人を増やしたい」という
事業定義に基づく社会貢献への強い思いがありました。

スタートするにあたっては障害者雇用支援団体の方にご相談致しました。
しかしながら何といっても初めてのことだらけ、
「上手くいくだろうか」と大きな不安を抱えつつ、
二名の障害者の方に就労して頂くこととなりました。

担当して頂いた業務は、電子部品にウレタンを貼るという作業です。

1個あたりの平均的な生産時間が30秒なのに対し、
初めの頃は1個作るのに、ゆうに3分はかかっていました。
また急にフリーズしたかのように動かれなくなることもありました。

何しろ健常者に対してと同じような口頭での説明では、
うまく伝わらないのです。
写真付きの作業手順書を作成して備え付けてみたり、
その他にも現場担当者のそれはそれは根気強い、
様々な取り組みがありました。

少し慣れてこられたかなという段階で、
一名の方は700個、もう一名の方は400個というのが、
その頃の一日をかけての生産個数でした。
そしてその数字はなかなか増えていきませんでした。

でももっと慣れて頂ければもう少し数字が上がるのではと、
一日の定時時間内で1000個を目標数に挙げてみました。
これはベテラン作業者の平均的な生産数です。

あれから5ヶ月が経ち、はたして目標数は達成できたのでしょうか?

はい!!
今や700個の数字は1600個に上がり、
400個の数字は1200個に上がっています。
実に3倍の数をこなせる様になり、
大幅に目標数を上回っているのです!
ベテラン作業者さん方も、とてもかなうものではありません。

こんなに頑張ってくださるなんて、誰が想像したでしょうか。

とは言えここまで到達するのは、簡単なことではありませんでした。
試行錯誤を重ねながら、やっとたどりつけたのです。

コミュニケーションを取ることには、特に気を配りました。
日々の声掛けは必ずします。
挨拶はもちろん、一人でおられるところに話しかけてみたり、
興味のありそうなことを質問してみたり。
何とか答えて下さいます。
でもいつも私からの働きかけでした。

ところが先日、初めて障害者の方から
仕事以外のことで、話しかけてきてくださいました。
何と5ヵ月目にして初めてです!
本当に本当にうれしかったです。

また一名の方はグループホームから通勤しておられ、
そこで毎日生活されています。
そのグループホームの先生に、
「自分は職場でこんなに頑張っているよ」
というところを見てもらいたいと希望され、
先生が喜んで見学に来られたこともありました。
とてもうれしかったことの一つです。

大変なことは色々あります。
でもうれしいことや感動することが、
それ以上にあるように感じています。

今ではスタート時とは逆に、障害者雇用支援団体や公的機関の方々が、
弊社まで見学に来てくださるようになりました。
お世辞かもしれませんが、障害者雇用の成功モデルケースとしての
見学だとお聞きしております。

弊社が目指しました
「障害者にとってやりがいのある職場つくり」にご興味がおありの方や、
賃金の決定、稼動日数、雇用条件などでお悩みの方も、
どうぞお気軽にご連絡ください。

社会的にも意義があり、社員の成長にもつながるこの試みが、
少しでも広がればいいと考えています。

ぜひお待ち申し上げております。