実務編 Vol.18【非正規スタッフに対する配慮ある対応-その6】

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  平成25年1月29日 
 川相いい仕事マガジン 実務編Vol.18
    発行:川相商事株式会社 『働く喜びを感じるヒト』創造企業
                        担当:谷畑 有希夫

 ◆テーマ : 非正規スタッフに対する配慮ある対応 (担当 谷畑編)
   
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川相商事 大阪本社所属の 谷畑 有希夫 です。

「1月行く、2月逃げる、3月去る」とは、よく言ったものです。
今月も、はや1ヶ月が過ぎようとしています。

風邪やインフルエンザなど体調を崩しやすい季節です。
くれぐれも、万全な体調管理をして、毎日の仕事に励んで
いただきたいと思います。

では、川相いい仕事マガジン 実務編Vol.18に参ります。

 

―【非正規スタッフに対する配慮ある対応】―――――――――――

『派遣先からの相談事例』

派遣先の皆様は、労働者派遣を利用するに当たって、現場で
様々な疑問や問題を抱えたことがあるのではないでしょうか?

今回は、派遣先で生じた2つの事例をQ&A方式でまとめてみました。

《Q1》
派遣労働者には正社員と同じように、福利厚生施設を
使えるようにしなくてはいけないのでしょうか?

《A》
福利厚生施設の何が使えるか、使えないか」というだけの
視点で見ると、あまり大きな問題には見えませんが、

実はこうしたところに、派遣先が派遣労働者をどのように
考えているかが如実に表れます。

そして派遣労働者が敏感になるところなのです。

「派遣=臨時の人、でしょう? 福利厚生なんて要らないよ」
という派遣先があるかと思えば、

「派遣スタッフさんが助けてくれるから、ウチの会社は何とか
業務をこなせる。貴重な戦力なのだから、福利厚生は社員と同じ」
という派遣先もあります。

派遣労働者を受け入れる派遣先として、福利厚生について考える場合、
重要なのは派遣労働者本人の立場に立って考えるということです。

どういう扱い方をされたら働きやすいのか。

やはり、仲間意識が持てるように、自社従業員と同様の扱いを
された方が、気持ちよく働けるのではないかと思います。

社員食堂の利用や、レクリエーション施設の使用などということで
なくても、ロッカーやデスクの貸与など、身近なところから

派遣労働者の環境整備を考えて頂けると、派遣労働者も
気持ちよく勤務できるのでは無いでしょうか。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

《Q2》
ある派遣労働者から、「上司から終業後に食事会に誘われるが、
やんわり断っても何度もしつこい、これはセクシャルハラスメント
ではないか」との申し立てがありました。

その上司に事情を聞いてみると、その課ではよく全員で食事会や
レクリエーションをしているようです。

派遣労働者への誘いも、一対一というものではなく、皆で一緒に
行くというもので、事実に相違はなさそうです。

とはいえ、セクシャルハラスメントと言われた以上、何らかの
対応をしなくてはなりませんが、どうすべきでしょうか?

《A》
派遣労働者は、派遣元と一定の期間雇用契約を結んだ
派遣元の労働者です。

従って、派遣先従業員との関係は、業務遂行上での
指揮命令に従う義務はありますが、

私的な用務はもちろん、地位などを利用して時間外に飲食などに
誘うということはあってはなりません。

ましてや、断られた場合に、感情的になったり、嫌味、意地悪など
をするとなれば、明確にセクシャルハラスメント(またはパワー
ハラスメント)となり、適正な対応が必要になってきます。

しかしこの場合、上司の名前こそ出ていますが、決して悪意が
あるようではなさそうです。

よく、派遣労働者というと、派遣労働者全般の価値観・考え方を
固定的に考える派遣先があります。

一般的にも、職場での付き合いを敬遠する方もいれば、公私共に
皆で和気あいあいとやりたいという方もいるはずです。

それはそれぞれの価値観であり、是非を問うものでもありません。

派遣労働者も同様です。申し出をした派遣労働者も、あまり職場の
付き合いを好まない方なのかもしれません。

そうした価値観は尊重してあげるべきでしょう。こうした場合は、
むしろセクシャルハラスメントという言葉にあまり敏感にならず、

まずはその上司に当該派遣労働者が、あまり職場での私的な
付き合いを好まないことをやんわり伝えた上で、誘いを当面控えて
もらうのがよいのではないでしょうか。

もしかすると、度重なる誘いにイライラを感じているだけ
なのかもしれません。

また、例えば、私たちが日頃から接しているスタッフの中には、
なかなか上手にコミュニケーションが取れないとか上手に
伝えられない(相手に失礼にならないように、上手くお断り
することができないなど)方がいます。

私たちのような派遣元は、スタッフのコミュニケーションスキルの
向上を教育していく役割を担っていますが、と同時に、

川相商事では、このような職場でのミスコミュニケーションを
解消するための『仲立ち』の役割も担っています。

いつでも、ご相談いただければと思います。