実務編 Vol.19【その他-中途解除に関する対応】

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  平成25年2月12日 

 川相いい仕事マガジン 実務編 Vol.19
    発行:川相商事株式会社 『働く喜びを感じるヒト』創造企業
                        担当:中島 政孝

 ◆ テーマ : 改正派遣法に関する情報提供
   
    ★ その他 - 中途解除に関する対応 ★
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いつもお世話になっております。
川相商事 大阪本社所属の 中島 政孝 です。ご無沙汰しております。

最近、消防署で「普通救命講習」を受講してきました。衛生管理者の試験勉強の折に、

救命については机上で学んではおりましたが、

実際に体験してみるとたくさんの気づきが得られ、大変勉強になりました。

しかし、実際の現場で、人工呼吸をしたり、AEDを使ったり、

周囲の協力を得たりする事ができるのか、心配も沢山あります。

ということで、次は「上級救命講習」に行って自信をつけようと決めた今日この頃です。

 

さて、今号は、初刊vol.1でご紹介した「改正派遣法のポイント」の(12)についてです。
(「改正派遣法のポイント」は下部に掲載しています)

「改正派遣法」については、今号が最終となります。

「その他」としてお伝えしたいことは、派遣先であるお客様に直接的に影響のある

「中途解除」に関する改正内容をお届けしたいと思います。

 

【 その他 - 中途解除に関する対応 】

 

派遣先の都合により派遣契約を解除する場合には、

次のような措置を講ずるように義務化されました。

 

●派遣労働者の新たな就業機会の確保、休業手当等の支払いに要する費用の
負担等の措置を講ずるように、派遣先に対して義務化

●派遣契約に、当該費用負担等に関する事項を盛り込むことを義務化

 

さらに、平成24年9月に発表された「労働者派遣事業関係業務取扱要領」には、

次のような損害の賠償に関することも明記されました。

 

●派遣先の責に帰すべき事由による中途解除で生じた休業手当に相当する
額以上の額についても、派遣先はその損害の賠償を行わなければならない

 

こういったことが義務付けられたことで、派遣の利用にあたっては、

今まで以上に計画的に派遣利用期間を決めなければならなくなりました。

とは言え、生産変動は中々見えないもの。。。 繁閑の差が激しい派遣先様に

とっても頭の痛い内容です(T T)

 

綿密な計画を立てて派遣を利用する以外に、雇用リスクを回避するには、

「請負契約」に切り替えるのも一つの方法です。

が、請負の経験がない派遣会社への切り替えはご法度です。

 

簡単に「請負」「請負」とは言いますが、決して見よう見まねでできるものでは

ありませんので、必ず経験があり、適正な請負を推進する企業への切り替えで

なければ、今度は「偽装請負」となり、またまた頭を抱えることになってしまいます。。。

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■改正派遣法のポイント■

(1)派遣法の法律名、目的の改正 ・・・ 「派遣労働者の保護」、「雇用の安定」が明記
(2)派遣元事業主の欠格事由の追加 ・・・ 脱法行為をする派遣会社の排除
(3)専ら派遣の制限 ・・・ 関係会社(グループ会社)への派遣を8割に制限
(4)派遣料金のマージン率公開 ・・・ 派遣料金と賃金との差・マージン率を公開
(5)派遣労働者に派遣料金の公開 ・・・ 雇用時等に派遣料金を派遣労働者に公開
(6)無期雇用への転換推進 ・・・ 有期雇用から無期雇用への雇用条件改善
(7)均衡待遇の確保 ・・・ 同種業務従事者との賃金等の均衡待遇
(8)派遣労働者の福祉の増進 ・・・ 教育訓練等の機会確保
(9)日雇派遣の禁止 ・・・ 日々または30日以内の派遣の原則禁止
(10)離職した労働者の派遣受入禁止 ・・・ 1年以内に離職した従業員の派遣受入禁止
(11)労働契約申込みなし制度 ・・・ 抵触日違反等で労働契約の申込をしたとみなす
   ※(11)は改正法施行後、3年後に施行
(12)その他

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