Vol.111【100年企業の秘密】
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川相いい仕事マガジン vol.111
発 行:川相商事株式会社
Kawai Syouji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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100年企業の秘密
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いつもメルマガをご愛読いただき、どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています井上と申します。
さて、今回のメールマガジンでは、
【100年企業の秘密】について取り上げてみようと思います。
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┃世界の長寿企業
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突然ですが、100年以上続いてる企業と聞くと、
どのような企業が頭に浮かびますでしょうか。
実は、世界で100年以上続く企業の80%は日本にあります。
人口で見ると、世界の約1.5%に過ぎない国にも関わらずです。
現在、大阪にて、毎月1回、全国の有志で、
(100年企業研究会)という勉強会を行っています。
この勉強会では、100年以上続く企業の仕組みや秘訣を、実際に100年以上
続く企業に訪問してインタビューを重ねながら研究しています。
今、日本の超長寿企業の秘訣や仕組みが
世界中から注目されています。
100年以上続いている企業には、やはり特殊な人材育成の仕組みや、
代々受け継がれてきている習慣があります。
そしてやはり理念や社訓がしっかりと構築されています。
そして、理念や社訓が人事制度(評価制度や賃金制度)と
密接に結びついており、さらに、理念や社訓が従業員に浸透するような
仕組みをもっています。
今回は、世界中が注目する日本の長寿企業の秘密に
せまっていきたいと思います。
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┃長寿旅館の不易流行
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北陸にある100年を優に超える長寿旅館の社長(現女将)に
インタビューしたときのことです。
この旅館は、代々、(源泉かけ流し)を守ってきました。
源泉かけ流しを徹底すると、湯量が限定されるので、
お風呂の大きさは限られます。お風呂の大きさが限られるということは、
客室数も限られ、事業規模にも限界があります。
バブルの時代に、その源泉を薄めて、大きなお風呂にしないかという話が、
外部からきたそうです。
新参同業者の中には、お風呂を薄めて事業規模を
拡大した旅館もあったそうです。
しかし、この旅館は、断固として断りました。
なぜなら、源泉かけ流しを守ることが、至上命題だということが、
旅館のいたるところに文字として掲げられていましたし、
先代、先々代から毎日のように言い聞かされていたからです。
結果的に、バブル崩壊後、拡大路線の同業が軒並み、
廃業に追い込まれる中、
この旅館は特に大きなダメージを受けることなく存続しました。
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┃女将流人材育成その1
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人材育成についてインタビューしたときのことです。
普段からどのような指導を心がけていますか。
という質問に対して、
あーしなさい、こうしなさい、とは極力言わないようにしている
とお答えいただきました。
ただ一言、お客様の立場に立って考えて行動しなさい。
と、ただそれだけだそうです。
そうすると、従業員も、判断基準が明確かつ1つなので、
常に意識しながら行動できます。
旅館業は接客サービス業ですので、
目的達成(お客様に喜んでいただくなど)のための手段、
打ち手は無限と言えます。
その打ち手を新入社員の頃から、先輩社員の後ろ姿を観察しながら、
真似びとり(学びとり)、自分のものにしていくのだそうです。
接客サービス業と聞けば、最近では接客マニュアルなどを
用意する企業も多いと聞きます。
女将に聞くと、たとえ、大きなマニュアルを作ったとしても、
限界がありますし、
ともすれば、従業員の自発性が失われる危険もありますし、
何より、仕事が楽しくなくなるのではないかと言われていました。
お客様(他人)がどのようにしたら喜んでくれるかを
考えて行動することは、楽しいものだと言われます。
たとえ裏方の仕事であっても、最終的にたどり着くお客様を
意識しながら仕事をすることが楽しい仕事につながると、
言われていました。
例えば調理場のスタッフは直接お客様との接点はありませんが、
毎日続けている朝礼のタイミングで、接客スタッフからの、
フィードバックがあるそうです。
(お客様が〇〇の器の盛り付けが綺麗と感動されていたとか、
煮物が美味しかったなど)
このようなフィードバックを習慣に取り組むことによって、
調理場のスタッフにも、お客様を喜ばすという仕事の楽しさを
知ってもらうそうです。
調理場勤務の従業員の方にもインタビューをさせていただきましたが、
やはり、お客様を意識しながら仕事をするのと、
意識せずに目の前の仕事をこなしていくのとでは、
仕事のやりがいが全然違ってくると言われていました。
そして仕事のやりがいだけでなく、様々な工夫や、
もっとこうしようかな。といった、前向きで自発的な姿勢も
出てくると仰っていました。
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┃女将流人材育成その2
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部下がミスをしたときにどのように指導するのかと
質問したときのことです。
旅館業ですので、大体のミスと言えば、
お客様からのクレームということになります。
女将は、まず前提として、ミスは誰にでもあるものだから仕方ない。
と言われ、
指導をするかどうかは、言い訳によります。とお答えされました。
まず、言い訳を聞くそうです。
そして、その言い訳が、お客様の立場に立って
考えて行動した結果なのか、
もしくはそうではないのか、という判断軸に照らし合わせ、
もし、お客様の立場に立って考えて行動した結果として、
ミスが発生してしまった場合には、ある程度仕方ないとした上で、
ただ、もう少し視点を高くするためには、近視眼に陥らないためには、
どうしたらいいのかということを、ご自身の経験や、
先輩社員の事例を踏まえて説明するそうです。
逆に、お客様の立場に立って行動した結果ではないのであれば、
厳しく指導するということでした。
ここでも判断軸は同じく、明確で1つでした。
マニュアルに依存しすぎると、〇〇のときは〇〇と言い、
〇〇の時は〇〇をする。
といったように、まず頭で覚え、
そしてそれを実践していくという順序なので、
最終的にたどりつく接客は1つになります。(正解のある接客)
しかし、この旅館では、まず判断軸をもとに、
自分をお客様の立場に置き換えて、
考えて実践し、そして実践の中から自分の成功パターンを
覚えていくという、
マニュアル型とは順序が真逆になっていることに気付きます。
そして、この場合には最終的にたどりつく接客というものはありません。
ここにしかない接客、その人にしかできない接客、経験に裏打ちされた、
心のこもった真の接客が、
ここにはあるのではないでしょうか。
自分が宿泊する旅館を選ぶとするなら、
どちらの接客に触れてみたいか。日本人の強みと言われる、
空気を読む力や洞察力、気遣いなどのプロに触れることができるのは、
この旅館ではないでしょうか。
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┃判断軸はつまり理念
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明確な判断軸、そしてその判断軸の従業員の浸透の仕組みがあれば、
従業員の前向きな自発性を促すことができ、
そして働く事の喜びを共有できるようになるのではないでしょうか。
弊所は、企業の理念を創るサービスを、
豊富にご用意しています。
これまでたくさんの企業の理念創りをお手伝いさせていただき、
目の前で急激に成長していく企業を多く見させていただきました。
理念の構築、従業員の浸透、
人事制度(評価制度や賃金制度)との連携などに、
ご興味がある方は、お気軽にご連絡下さいませ。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 井上
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
【社会保険労務士】日比野大輔
【URL】http://www.4jh.jp/
【E-Mail】support@4jh.jp
【電 話】06-6945-5550
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