Vol.159【変わる過程・育児に対する価値観】
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川相いい仕事マガジン vol.159
発 行:川相商事株式会社
Kawai Syouji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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先月、社内でハラスメント啓発研修を実施しました。
弊社は現在、社内の社員同士の呼び方は、さん付けで呼び合っています。
社内環境をフラットな状況にして、お互いに忖度なく自由な発言、
意見などを言い合える会社にしていこうとしています。
昭和、平成、令和と時代の変化するスピードは早く、弊社も時代に遅れる事なく、
試行錯誤しながらいろんな取組を実施しています。
常に、社会にアンテナを張って、独自カラーも活かしながら、
これからも会社発展をし続けていきます。
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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変わる過程・育児に対する価値観
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いつもメルマガをご愛読いただき、どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています野波と申します。
最近、周りで「夫婦で育休を取った」という話を聞きました。
(財)日本生産性本部の「新入社員 秋の意識調査(2017)」によると
「育休を取得したい」と回答した新入社員(男性)は79.5%と過去最高となったそうです。
今の若い世代は、「寿退社」という言葉を知らない人もいるようです。
「育休は男性もとる」という価値観の普及が数字にも表れているのでしょうか。
価値観の移り変わりの早さに驚きます。
ということで今月は「産後パパ育休」について取り上げます。
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両立を後押しする法改正
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令和3年に発表された合計特殊出生率は1.3人。
平成元年に1.57ショックと言われましたが、
さらに減少の一途を辿っています。
1.57ショックから、以下のように法改正が行われました。
・育児休業法の制定(1992年)
・育児休業・産前産後休業中の社会保険料を労使ともに免除。
・雇用保険から育児休業給付の給付が開始。1歳半、2歳へと延長可能に。
・子の看護休暇や時短制度、深夜や時間外の労働制限制度など導入義務
…等々、現在まで、法律が「育児と仕事の両立」を後押しする改正が続いています。
政府の焦りを感じます。
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10月1日法改正 「産後パパ育休」の創設
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産後パパ育休とは、ママの産後休業中に、パパも産休ができる制度です。
(最長4週間、最大2回に分けて(合計28日間)取得できる)
母性保護の観点から女性の産前産後休業は強制休業ですが、
産後パパ育休や育児休業は、
本人の「申し出」ありきの制度、これがポイントです。
まずは法的なところをご紹介します。(ちょっと細かいですがお許しください)
【対象期間と休業可能期間】
対象期間:子の出生日から8週間の間(お母さんの産後休業中)
休業可能期間:4週間(28日)以内
【休業回数(分割取得)】
2回まで
※ただし、初回申請時に2回分まとめて申請する必要があります。
(後から2回目を申請する場合、会社は拒否が可能)
【申出期限】
(原則)産後パパ育休 開始予定日の2週間前までに申請
(例外)産後パパ育休 開始予定日の1カ月前までに申請(労使協定の締結が必要)
★【休業中の就業】
産後パパ育休は、育休中と異なり「就業」が可能です。(労使協定の締結が必要)
労使協定締結後、以下の手順で、「就業日・就業時間」を確定させます。
(1) 従業員→会社へ 就業可能日数などの申出
(2) 会社→従業員へ 就業日時の提示
(3) 従業員→会社へ 就業日時の同意
(4) 会社→従業員へ 就業日時の確定の通知
【休業中の就業上限】
●休業期間中の所定労働日・所定労働時間の半分
●休業開始・終了予定日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数未満
ママの産後休業期間中に取得でき、弾力的に就業可能なのが「産後パパ育休」。
その後、通常の育児休業を取得することも可能です。
【参考】厚生労働省リーフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000909605.pdf
詳しくは弊所までお気軽にお問い合わせください。
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育児休業と中小ベンチャー企業
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数十年前と比べ、インターネットや雑誌は育休の情報で溢れ、
育児世代の間では「できれば育休を取りたい/取ってほしい」
という意識が男女とも高まっています。
かつて「寿退社」が当たり前だったのが、今は「育休」が常識になってきました。
求人情報を見ても、
「育休制度の整備」を若手採用戦略とする企業が増えているように感じます。
一方で中小ベンチャーは変わらず人手不足。
育休全部に応えて、実際のところ、経営は回るのでしょうか?
法律は、ルールを提示はしてくれますが、企業の利益補償はしてくれません。
育休分の業務を減らしてくれるわけでもありません。
法律を守りつつ、利益を下げないためにどうするか?
会社・本人・メンバーの3つの視点から、
今後の体制づくりについて以下2点をお勧めしたいと思います。
①できる限りの「見える化」を進めておくこと
②コミュニケーションをおろそかにしない(マネジメント)体制
① できる限りの「見える化」を進めておくこと
メンバーが協力し組織的に業務を遂行するためには、業務の見える化は必須です。
産後パパ育休や育児休業は「本人の申し出」ありきの制度です。
「業務の見える化」は、休業中に「カバーすべき業務」がどれか、
本人とメンバーの両方に一目瞭然となります。見える化は休業中の業務振分の判断材料になり、
休業に向けた準備が円滑になると考えられます。
副次的な効果として、業務の「ムダ」も可視化され、効率化の一助にもなります。
育休取得を効率化のきっかけにして組織力を向上させたという話も聞きます。
② コミュニケーションおろそかにしない(マネジメント)体制
2週間前に申し出て、業務調整が間に合う、そんな会社は稀ではないかと思います。
2週間で間に合うのであれば、それは本人が戦力となっていないか?
もともとムダがあるのかもしれません。
受けもつ業務が多いほど調整には時間を要します。
実際、もっと早くに言ってくれたら…というマネージャーの声も聴きます。
なぜ早めに意向が共有されなかったのか?そこに課題がありそうです。
コミュニケーションは、日ごろ、いかに「お互い」に信頼関係構築に
取り組んでいるかが大きく影響をします。
しかもそれは一朝一夕で構築できるものではありません。
本人も会社(同僚)も快く育休を取れるように、
①の見える化と合わせて、②育休取得の意向が早めに共有される環境づくりをしておくこと。
その環境があるかどうか?それで状況は大きく異なるように思います。
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見える化とコミュニケーションでチーム(組織)のバランスをとる
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ここまで、産後パパ育休の話をしてきましたが、
育児だけでなく介護・治療と仕事の両立まで広げると、
仕事との両立というのは誰にでも起こり得ることだと言えます。
「ワークライフバランス」が叫ばれて久しいですが、
少子高齢化に直面する日本において、
個々のワークライフバランスは組織全体に影響を与えそうです。
個々人が権利だからと無自覚無思考に休業を取れば
組織の維持は難しくなっていくのではないかと感じます。
今回の「産後パパ育休創設」をはじめとする法改正、社会構造の変遷を見ると
「本人」「会社」「メンバー」から配慮が生まれる仕組みとして、
「見える化」をいかに機能させるか。
コミュニケーションを大切に、悩みや意向が早めに共有できる場をいかに作り出すか。
それが重要なポイントになりそうです。
産後パパ育休は、ほかの休業と異なり、
期間中に就業することが可能となっています。
のちに振り返れば、これがワークライフバランス体制構築の契機になった。
そんな企業も少なくないのではないかと思います。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 野波
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
【社会保険労務士】日比野大輔
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