Vol.181【社員旅行】

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川相いい仕事マガジン vol.181
発 行:川相商事株式会社
Kawai Shoji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン   e4510情報 (いい仕事情報)
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当社は今年で創立77周年になります。
社長も4代目に代わり、会社も新たなスタートをきっています。

製造・物流・ITなどで活躍する人材育成を強みとし、
社内スクールの運営・非正規から正規社員への転換を推進しています。

現在は、若手人材が夢を叶えられる会社を目指してプロジェクトを始動しています。

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  「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
  労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
  社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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社員旅行で生産性アップ?その意義と効果を再発見
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いつもメルマガをご愛読いただき、どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています酒井と申します。

「社員旅行」で検索をすると、
「時代遅れ」「行きたくない」といったキーワードが多く目に入ります。
理由は「休日をつぶしたくない」「苦手な同僚と過ごすのが気まずい」
「仕事とプライベートはしっかり分けたい」など。
この気持ち、正直なところ、理解できなくもありません。

休日を返上してまで行く価値があるのかと考えると、
社員旅行の意義がぼんやりしているように感じられることもあるでしょう。
ですが、社員旅行は本当に時代遅れで、メリットがないのでしょうか?
今回は、その意義について少し掘り下げてみたいと思います。
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高収益企業・京セラが大切にした会社行事
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世界的にも有名な経営者、稲盛和夫氏が創業した京セラでは、
創業当時から社員旅行やコンパ(飲み会)、忘年会などの
会社行事が非常に大切にされて来ました。

これらの行事は、単なるリラクゼーションの場としてではなく、
社員同士の絆を深めるための重要な機会と位置づけられていたのです。
ある社員が「年の離れた同僚と遊びに行っても面白くない」と社員旅行を休もうとした際、
稲盛氏はその社員を「烈火の如く怒った」と言われています。
その強烈な姿勢の背景には、社員旅行が単なる遊びではなく、
社員同士の信頼関係を築くために不可欠なものだという考えがあったからです。

稲盛氏は常々「社員旅行は遊びではない」「社員同士の絆を深めるための大切な時間だ」と語り、
社員旅行だけでなく、朝礼や飲み会などの会社行事にも多くの時間を割いてきました。
通常であれば、仕事に集中した方が利益が上がりそうに思われがちですが、
京セラは会社行事を大切にすることで、日本企業の中でも
突出した利益率を誇る企業へと成長したのです。

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良好な人間関係がもたらす利益
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では、なぜ社員旅行を含む会社行事が、企業の利益向上に寄与するのでしょうか。

それは、良好な人間関係が、組織全体の生産性を向上させるからです。
業務の属人化を防ぎ、効率的に業務を進めるためには、
業務の「見える化」や「標準化」が不可欠です。
誰が担当してもスムーズに業務が進む環境を整えることは、
収益を上げる上で非常に重要です。
しかし、すべての業務を「見える化」し、「標準化」することは
現実的には不可能です。

業務の中には、日々発生する不定形なタスクや、
その場での判断が求められる仕事も多く存在します。
これらの業務を円滑に進めるためには、社員同士がすぐに話し合い、
情報を共有し、協力し合うことが求められます。
良好な人間関係があってこそ、こうした業務がスムーズに進行し、
結果として企業全体の生産性が向上するといえるのです。

つまり、良好な人間関係は、
企業の利益を生み出すための重要なリソースなのです。
そして、その人間関係を築くための場として、
社員旅行は非常に有効な手段であると言えます。

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無理に仲良くなる必要はない
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ここで重要なのは、良好な人間関係を築くために、
無理に仲良くなろうと思う必要はないという点です。
稲盛和夫氏は、「ただ、相手を知ること」が大切だと語っています。

たとえば、まだ知り合って間もない人と過剰に仲良くしようとした結果、
後になって「こんな人だとは思わなかった」と感じることは、
誰しも経験があるのではないでしょうか。
また、その場の空気を壊さないようにと、
自分の考えとは違うことを言ってしまったり、
愛想笑いで相手に合わせたりすることもあるかもしれません。

しかし、それでは本当の意味での信頼関係は築けません。
重要なのは、相手を「知る」というプロセスです。
どんな食べ物が好きなのか、どんなことで笑うのか、
何に影響を受けるのか、どんなことに苦しさを感じるのか…。
そうするうちに、自然に信頼関係が築かれていきます。
そして、そのためには、仕事の場を離れたところで同じ時間を過ごすことが効果的です。

社員旅行は、そうした「相手を知る」ための絶好の機会です。
普段の業務では見えない一面を知ることで、社員同士の信頼関係が深まり、
それが仕事にも良い影響を与えるのです。

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社員旅行の真の目的
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社員旅行をただのリラクゼーションやモチベーションアップの手段としてだけでなく、
組織の利益を向上させるための重要な行事として捉えてみてはどうでしょうか。
その際に、業務の「見える化」や「生産性の共有」と合わせて取り組むことをお勧めしています。

社員同士の関係が良くなり、収益が上がり、結果として給与もアップするというプロセスと結果を
社員みんなで共有できれば、社員旅行やその他の会社行事を大切にする風土醸成にも
繋がります。
近年では、社員旅行の内容も多様化しており、
脱出ゲームやグルメバトルなど、楽しみながらも
チームワークを育むことができる企画が増えています。
これらのアクティビティを通じて、社員同士の関係が深まり、
仕事にも良い影響を与えることが期待されます

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社員旅行を新たな視点で
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ご紹介したように、社員旅行は、
社員同士の絆を深め、良好な人間関係を築くことで、
最終的には会社の利益に直結すると言えそうです。
次回の社員旅行は、単なるレクリエーションとしてではなく、
会社をさらに強くするための一歩として計画してみるのはいかがでしょうか?

労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 酒井

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 「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
 労務管理事務所フォージョウハーフ
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