Vol.58【「紹介予定派遣」に助成金新設の見込み!?】

◇◆◇===========================◇◆◇
  川相いい仕事マガジン vol.58
   発 行:川相商事株式会社
   Kawai Syouji Group
   『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
◇◆◇===========================◇◆◇

【知って得する雑学クイズ!】の答えは一番下↓↓

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
 労務管理事務所フォージョウハーフの社労士、小西繁雄がおくる
 “みんなを幸せにする労働法務”—☆★☆
──────────────────────────────────

□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□
    紹介予定派遣に助成金
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□

先般、政府は「紹介予定派遣」に2014年度から助成金を出す方針を決めました。

そこで、今回は、紹介予定派遣について、確認しておきたいと思います。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃そもそも紹介予定派遣って?
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「紹介予定派遣」とは、派遣先に直接雇用されることを前提として、一定期間
派遣スタッフとして就業し、派遣期間終了時に派遣先企業と本人が合意した
場合には社員として採用されるという派遣のしくみです。

派遣期間は最大で6ヵ月ですが、平均的には3ヵ月程度に設定されていることが
多いようです。

紹介予定派遣に限っては、派遣就業開始前に面接をしたり、、履歴書を送って
もらったりすることが可能です。

ただし、派遣先が派遣就業開始前の面接、履歴書の送付等を行う場合には、
派遣労働者の年齢や性別を理由とした差別を行ってはならず、直接採用する
場合のルール(雇用対策法や男女雇用機会均等法に基づくルール)と同様の
ルールの下に行うことが必要です。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃紹介予定派遣はどれくらい利用されているの?
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

最近のデータによると、紹介予定派遣について派遣先からの申し込みは
約5万8千人、そのうち紹介予定派遣に結びついたのは約1万9千人で、
最終的な直接雇用に至ったのは約1万人とのことです。

約1万人の求職者が、この紹介予定派遣制度によってキャリアアップや
キャリアチェンジを実現していることになりますが、思ったより少ない感じがします。

また別の調査によると、紹介予定派遣制度を利用したことがある事業所の割合は
5.3%となっています。

紹介予定派遣制度を利用したことがない事業所で「制度を知っている」は 34.5%、
「制度を知らない」は 55.4%となっています。

紹介予定派遣は、まだまだ普及していないのが実態のようです。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃紹介予定派遣のメリット
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

紹介予定派遣のメリットとしては、働く人から見ると、自分に合った企業かどうかを
実際に働いてみてから決めることができる点があります。

入社前に、実際の仕事内容や職場の環境、組織風土などを体験できるため、
入社後に、自分に合わない、自分の能力が活かせないから辞めるといった
ミスマッチを防ぐことができます。

また、紹介予定派遣では派遣会社の研修・カウンセリングなどのサポートも
あるため、新卒・第二新卒など就職や転職の初心者にとっては、
ありがたい制度だといえるでしょう。

一方、企業にとっても、自社が求めている人材かどうかを事前に見極められる
というメリットがあります。

企業としては面接だけでは判断しにくい性格や特性、実際の勤務態度を
派遣期間で確認することができるため、不本意な採用や採用にかかるコストを
減らせるといったメリットがあります。

最近は社員採用に慎重になっている企業も多いため、派遣期間での仕事ぶりを
見た上で、正式に採用したいという企業が徐々に増えています。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃今、なぜ紹介予定派遣に助成金?
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この助成金は、学校卒業後も就職できない若者などを支援することが狙いで、
紹介予定派遣を通じて正社員に登用された場合、派遣企業に成功報酬などを
支払うことによって、雇用促進を後押ししようとするものです。

この新しい制度は、大学卒業から1年経っても就職先が見つからなかったり、
非正規雇用だったりする若年者の利用をメインに想定してるようです。

政府は全国を5つのブロックに分けて、各ブロックで紹介予定派遣元企業と
委託契約を交わします。

紹介予定派遣元の企業は対象となる若年者に対してマナー研修や、パソコンの
使い方等の基礎研修を行い、派遣先となる企業へ紹介し、最長6ヵ月間の
派遣期間の間も個別相談などにより、正社員になれるように支援します。

政府は、基礎研修にかかる経費を一部負担するほか、正社員に登用された
場合には派遣元企業に1人あたり10万円程度を成功報酬として支払う方向で、
2014年夏前からの開始を想定しているということです。

もし、自分の息子や娘が学校を卒業しても仕事が無かったり、正社員を望んでも
非正規社員にしかなれなかったら、心苦しいのではないでしょうか?

次世代の育成は、他人事ではなく、自分事としてみんなで取り組むべき大事な
社会的事業なのかもしれません。

国もそのためにできることを考えて、紹介予定派遣の助成金の創設を決めた
のではないでしょうか。

この助成金は派遣元が得をする制度と捉えるのではなく、就職希望者にも、
派遣先にもメリットのある制度ですから、うまく活用して、次世代育成に少しでも
役立てばいいなと思います。

弊所でも採用・育成については、お手伝いできることはどんどんやって
いきますので、ぜひお声掛けくださいませ。

 

  労務管理事務所 フォージョウハーフ
  人事労務コンサルタント 小西 繁雄  Konishi Shigeo
———————————————————————————————————-
 「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
  労務管理事務所フォージョウハーフ
  【所長】小西繁雄
  【URL】http://www.4jh.jp/
  【電 話】06-6945-5550
———————————————————————————————————-

【知って得する雑学クイズ!】の答え

先月は、近畿地方でも大雪となり交通などにも大きな影響が出ました。
めったに雪が積もらない大阪都心部でも積雪となりましたね。
さて、ところで積雪日本一の記録が残っているのは以下の県のうち、どこでしょうか?

(1)滋賀県
(2)長野県
(3)新潟県

正解は、(1)の滋賀県です。
これは正直意外と思った方も多かったのではないでしょうか。

確かに近畿地方の中では滋賀県は雪が多く降るイメージですが、
全国的にみると、やはり東北や北海道などの方が、
雪国といったイメージがあるのではないでしょうか。

ちなみに、この滋賀県の記録は日本一にとどまらず
なんと世界一なんだそうです!

1927年2月14日に滋賀県伊吹山で積雪量1,182cmを記録し、
ギネスブックにも記録されています。

山岳以外での積雪量の世界一も実は日本で、
新潟県妙高市での記録が世界一となります。
日本は思いのほか豪雪地帯だったのですね。

あまり雪の降らない地域に住んでいると、雪が降るとものめずらしく
少しうれしさすら感じることがありますが、先月のような大雪となると
その大変さを痛感します。気象の大きな変化には十分な心構えが必要です。