こんにちは労務管理事務所　フォージョウハーフ　日比野です。
とある管理職の方からこんな質問がありました。

『入社したばかりで、まだ仕事も覚えていない社員から、
来週、３日連続で有給休暇を取りたいと申請されました。どう答えたらよいですか？
理由ははっきりは言いませんが、遊びのようです』

管理職の本心は、この忙しい時に、まだ仕事も覚えていない新人が、
何て事を言うんだというところでしょう。

しかし、法律上、この新人には、年次有給休暇は発生しており、
雇用契約書や就業規則にも書いてある訳です。

だから、駄目だとも言えないし、最近は、労使のトラブルが増えており、
そのあたりは会社から、言動には気をつけるように言われている。

それで困ったあげく、私のところへ電話をかけてきた訳です。

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┃年次有給休暇の法律要件
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年次有給休暇は、労働基準法第３９条に定められています。
入社から６カ月経過し、その全労働日の８割以上の出勤した場合には、
１０労働日の年次有給休暇が発生すると定められています。

さらには、年次有給休暇の取得事由については、労働者の自由であり、
事業主が、口をはさむ余地はないとされています。

ただ、この年休の取得により、事業の正常な運営が出来ない場合には、
取得日を別日に変更させる権利を事業主は保有しています。

この権利を、時季変更権と言います。
一方、労働者が自分の取得したい日を指定する権利を時季指定権と言います。

この労働者の時季指定権と使用者の時季変更権の解釈が良くぶつかる訳ですが、
これについて、判例で、いくつか参考となる目安が示されています。

例えば、労働者が年休の取得を申し出る場合には、前々日までに申し出なければ
ならないとしています。その申し出のルールを守れなかった場合には、使用者が、
年休の取得を拒否しても、使用者の時季指定権の濫用とはならないとされます。

それを踏まえて、実際にどう答えれば良いのでしょうか？

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┃法律的なアプローチ
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法律的な解釈で行けば、
『来週いきなりの休暇取得では、別の人を用意する事も出来ないから
他の日に振り替えてください』

そのような回答は問題ないと思われます。
また、どうしても来週は休むと食い下がった場合には、

『休むことは特例的に認めるが、年休の取得の方法としては、好ましくない。
その点については、査定に考慮させてもらう』

この辺りまでは、ギリギリではありますが、主張は可能だと考えます。

しかし、法律的には問題はないとしても、実際にこの管理職の方が気にされているのは、
そもそも、この新入社員が、周囲を気にせず、
このような申し出をしていることだと思われます。

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┃指導的なアプローチが必要
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もし、この管理職の方が、法律的な観点だけで、説明すれば、この新入社員は、
早めに申し出れば、問題はないと解釈してしまうかもしれません。

ここで、考えたいのは、この新入社員が自分の息子だったら、
親として、どのような指導をするでしょうか？

その場合、

『バカ野郎、上司や先輩の皆さんが、忙しくしているのに、仕事も覚えていない、
お前が休むとはどういうことだ。役に立たないと分かっていても、
何かお手伝いできることを探せ』

そんな風に言う方が多いのではないでしょうか？
なぜ、そのように言うのでしょうか？

親として、息子の将来を考えるから、そのような答えがでるのではないかと思うのです。
言わば、愛情があるからこそ、このような答えになるのだと思います。

そうであれば、部下に対しての指導の際も、言い方は考えるにしても、
法律的なアプローチにとどまらず、部下の将来のこと、部下の健全な成長を考えて、
指導することが大事なのだと思います。

マザーテレサは、愛情の反対は、無関心だと表現しました。
そう考えるのであれば、上記のような機会が、法律を語る機会ではなく、
愛情を注ぐ機会と考えたいところです。

ラジオ関西「ジャスト・フォー・ユー　マンデースペシャル」に、
当社社長　川相政幸が出演しました。

番組の中では、当社の教育・育成制度や、
事業定義となる「働く喜びを感じる人を創造する」など、
私たちが取り組んでいる内容について、
色々な角度から、お話しさせて頂きました。

お聞き逃した方は、当社サイトから聞く事が出来ますので、
是非、一度お聞き下さい。

(1)２位
(2)３位
(3)５位

正解は、(3)の５位です。

ちなみに、女性の２位は香港（８６・１歳）で、
３位はフランス（８４・５歳）です。

男性の１位はカタールで８１歳。
２位は香港（７９・８歳）、３位はアイスランドとスイスが
７９・７歳で並んでいます。
日本の男性は昨年４位から落ちて７９・５９歳の５位です。

ところで平均寿命の正確な意味をご存知でしょうか？
私は、今年寿命で亡くなられた方の平均の年齢と勘違い
していましたが、そうではなく、今年の0歳児が平均で
何年生きられるのかを表した統計値のことだそうです。

なので例えば今７０歳の男性の平均寿命は、
７９・５９歳とは大きく異なる事となります。

となると、いったい自分はどれくらいまで生きるんだ？
って興味が出ますよね？
一例をあげますと、昭和30年生まれの方の平均寿命は、
男性63.60歳、女性67.75歳。
だそうです、意外と短いですね。