Vol.147【ペーパーレス化は必要か?】
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川相いい仕事マガジン vol.147
発 行:川相商事株式会社
Kawai Syouji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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当社は、育成型人材ビジネス事業を展開しています。
社内研修では、ヒト、モノ、カネ、全ての分野について教育しています。
それぞれの分野に精通した社内講師が
研修資料の作成から携わっています。
技術、仕組み、環境等の変化の流れが速い昨今ではありますが、
現場主義の考え方、あり方も変わってきています。
当社は常に一歩先の将来を見据えて、
行動、順応できる人材の育成にこれからも力を注いでいきます。
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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ペーパーレス化は必要か?
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いつもメルマガをご愛読いただき、
どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています山之内と申します。
最近、Twitterである投稿が目にとまりました。
「学校がオンライン授業のため、宿題をするのも提出するのも
タブレットからしないといけないので、親子でペーパーレスと格闘中です」
という呟きでした。
なるほど、ペーパーレスは教員だけでなく、
生徒や家庭にも求められる時代になったのか。
もしかしたら、あと10年もすれば、ペーパーレスが当たり前の世代が、
新入社員として入ってくるかもしれないと想像しました。
そこで今回は、ペーパーレス化についてお話ししようと思います。
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┃課題にあがるペーパーレス化
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そもそもペーパーレス化とは何か。
ビジネスや行政においてペーパーレス化とは、文書を電子化し、
パソコンやタブレットで共有・閲覧できる状態にすることを指します。
かつては紙の保管を義務付けられた文書が多数ありましたが、
2005年にe-文書法が施行され、特定の文書・書類について、
電子的に保存することが許可されました
(一部電子保存が認められていない文書はあります)。
これはIT技術の浸透とともに、
産業界からの要望もあって施行された法律だそうです。
では、法律も後押ししてくれたペーパーレス化は
日本で進んでいるのでしょうか?
株式会社アイ・ティ・アールが行った「コロナ禍の企業 IT 動向に関する
影響調査」(2020 年 4 月調査)を見ると、
新型コロナウイルス感染対策として今後実施予定の緊急対策の上位に
「社外取引文書(契約書など)の電子化対象拡大」
「社内文書(申請書など)の電子化対象拡大」があがることから、
依然課題としている企業が少なくないことがうかがえます。
また、ペーパーロジック会社が行った「ペーパーレス化に伴う
2021年度予算に関する意識調査(2020年1月)」によると、
ペーパーレスの推進状況の質問に対し、「積極的に行った」と
「ある程度行った」という回答が7割以上を占めました。
そして同調査より、社内でペーパーレス化は課題になっていると
感じるかという質問に対し、
「非常に感じる」「少し感じる」という回答も合計7割以上にのぼり、
この調査でもペーパーレスが課題であることが見受けられます。
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┃ペーパーレス化のメリット・デメリット
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ペーパーレスという言葉は日本社会に浸透しましたが、
ペーパーレス化への取り組みはまだしていない、
もしくは取り組み中という企業が多いように思われます。
何故ペーパーレスは進んでいないのでしょうか?
紙の文書を電子化する。これは、ただ紙をスキャンして、
PDF化すれば良いものではないからでしょう。
どの文書を電子化するのか。どこにファイルを保管するか。保管期限は
いつまでか。アクセス権限はどうするか。セキュリティは大丈夫か…。
それに今後作成された文書を電子化するならまだしも、過去の紙の文書を
電子化するとなったら、それにかかるコストも見過ごせません。
ペーパーレスには確かにメリットがあります。どこにいてもパソコンや
タブレットとネット回線があれば、文書にアクセスできます。
印刷せずとも文書を確認できますし、
文書を保管するための倉庫もいりません。
一部の契約書については、
電子化することで収入印紙が不要になります。
その一方、ペーパーレス化の道のりにおいては、
多数のコストが存在します。
先に述べた過去の紙の文書と電子化した文書、両方を保管している間は、
二つの保管ルールが必要です。
また、社内文書だけでなく、社外文書も電子化するとなると、
取引先との調整もいるでしょう。
まず社内だけでペーパーレスを進めるにしても、
紙を見ながらパソコンで行っていた作業をパソコン内で完結するために、
ディスプレイを新たに購入したり、作業の仕方が変わることによって
従業員の作業効率が落ちたりと、コストがかかると考えられます。
紙を前提にしていたオペレーションも、新たに構築し直す必要があります。
さらには従業員から、「紙の方が扱いやすいし、今のままで困らない」
という抵抗の声もあがるかもしれません。
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┃生産性への影響を考える
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メリットに対するコストやデメリットに着目すると、
「今すぐペーパーレス化しなくてもうちは大丈夫か」と思ってしまうのも、
無理ないかもしれません。
しかし、コロナ禍の今、ペーパーレスという言葉は
再び着目されるようになりました。
それはコロナ禍により在宅勤務が推進され、在宅勤務でも作業効率を
落とさないためにペーパーレス化は避けて通れないからです。
また、コロナ禍以前より、DX(デジタルトランスフォーメーション)、
そして環境負荷の観点からSDGsにおいても、
ペーパーレスを求める動きはありました。
将来入ってくる新入社員が、社内の文書が紙だからこそ、
業務の効率が落ちることだってあるかもしれません。
今、社会は企業(もちろん行政や学校も含め)に対し、いまいちど
ペーパーレス化へ舵を切るように促しているように私は感じられます。
では、絶対にペーパーレス化すべきなのか。
これもまた、私は少し違うと考えます。
ペーパーレス化に限らず、何かを変更・改善するときに言えることですが、
企業においては「生産性を落とさない」は必須のゴールです。
もちろん、生産性が上がるならなおよしです。
そしてメリットがデメリット(コスト等)を上回るなら、
当然それはすべきことです。
逆に明らかに生産性が落ちるなら、今は着手しないということも
ひとつの選択肢だと思います。
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┃これからペーパーレス化を目指すなら…
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もし、これから自分の会社もペーパーレス化したい、
ということでしたら、念頭に置くべきは
「すべての文書を一度に電子化しようとしない」ことです。
そして、何故ペーパーレス化したいのか、
ペーパーレス化することによって何を達成したいのかと、
目的と目標を明確化し、それを社内のメンバーに伝えることです。
決して、ペーパーレス化そのものが
目的になってはいけないと私は考えます。
文書の電子化そのものは利益を生みません。
しかし、将来どの程度のコストを削減し得るのか、また在宅勤務といった
新しい働き方に対応することで、どんなメリットがあるのか。
そこを検討し、得られるものがあるときに、
ペーパーレス化へ動くべきです。
そして、現状の文書保管について分析し、どの文書から電子化するか、
電子化におけるルールをどうするかなど、事前準備をしっかりと行い、
そこから実施へと移ります。
もちろん、電子化の過程で業務に支障をきたした場合は、
その都度立ち止まり、見直しが必要です。
時にメンバーから、「やっぱりやめましょう」
という声もあがるかもしれません。
しかし、メリットが勝つのなら、経営者やリーダーが
強力なリーダーシップを発揮して、推し進めるべきだと私は思います。
私個人としては、職場のペーパーレス化は大歓迎です。
その一方、趣味として読む本は、今後も紙で読みたいと思います。
紙に愛着があるから…だけではなく、パソコンやスマホを操作することで、
手や指に負担がかかっていると感じるからです。
それに対し、本を持つ、ページをめくることは、
ずっと楽だと感じます。
趣味の読書のときぐらい、手を労わりたい。
これが、紙と電子化の狭間の時代にいる私の本音です。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 山之内
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
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