Vol.185【人的資本経営】

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川相いい仕事マガジン vol.185
発 行:川相商事株式会社
Kawai Shoji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン   e4510情報 (いい仕事情報)
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今年度より、従業員のスキルアップを目的とした研修を企画・開催しております。
対象は受講を希望する従業員で、これまでに品質、法律、PCスキル、
コミュニケーションスキルをテーマとした研修を実施してきました。

11月には第7回目の研修として、
「聞き手に伝わる人前での話し方」をテーマにした講座を行いました。

研修では、事例発表など経験豊富な弊社講師が人前での振る舞いや発声、
表現方法までテクニックを詳しく解説しました。
この研修を受講した社員が、お取引先様の小集団活動発表会で優秀賞に輝いた知らせがあり、
さっそく成果となって現れました。

今後も引き続き、従業員の能力向上に寄与する研修を実施してまいります。

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  「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
  労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
  社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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人的資本経営について考えてみる
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いつもメルマガをご愛読いただきありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフのコンサルタント日比野大輔です。

今回は、最近、よく耳にする人的資本経営について考えてみたいと思います。
日本は、1950年から約20年弱の間に、敗戦後の壊滅的な状態から、
アメリカに次ぐ経済大国に成長しました。
この奇跡的な発展は、世界の経済学者によって「東洋の奇跡」と称されています。
経済発展を遂げた国は世界にはいくつもありますが、
資源をほとんど持たない国が経済発展を成し遂げた例はありません。
日本は原材料を輸入し、それを加工して付加価値を加え、輸出することで成長を遂げました。

要するに、経済発展は人の手と創意工夫によって成し遂げられたのです。

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ドラッカーが賞賛した日本人の働き方
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GHQ司令官のダグラス・マッカーサーは、日本人の労働の質が世界最高峰だと評価し、
その10年後、ピーター・ドラッカーが来日しました。

当時、ゼネラルモーターズの顧問を務めていた彼は、日本の製造業、
特にトヨタに感銘を受け、「21世紀に残るのは日本企業だ」と述べています。

現在、「人的資本」という言葉が流行していますが、
もともと日本には資源が人しかなかったため、人的資本経営は自然な選択だったとも言えます。
さらに、一橋大学商学部の田中一弘教授は、「人的資本」という言葉に違和感を覚えると
述べています。
彼によれば、この言葉は非常にアメリカ的な発想であり、ヒトをカネやモノと同じように扱い、
その他のモノより優れているという考え方に基づいています。
これは、本来ヒトをコスト(道具)として見ていた人々の発想であると指摘しています。

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2050年日本は没落する
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日本は、ヒトの力で経済発展を遂げました。
大阪大学の教授、森嶋通夫は、日本人の中で最もノーベル経済学賞に近いと言われていた
経済学者であり、晩年の著書で日本が2050年に没落すると予言しました。
その理由は、最大の武器であった労働者の質が失われるからだとしています。
2050年には、戦後生まれの世代が教育した、戦後生まれ世代が政治経済のトップに
立つことになるため、労働力の質が低下するというのです。

日本は1980年代まで驚異的な経済成長を遂げましたが、それ以降は停滞や衰退が見られます。
1980年代は、戦前教育を受けた日本人が企業運営の中心となり、定年を迎える時期でもありました。

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日本型人的資本経営
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戦前の日本の教育は、江戸時代の儒学教育がベースとなっており、
国民的作家の司馬遼太郎は、江戸時代の徳川家康の価値観が
日本文化に大きな影響を与えたと述べています。

家康の人材観を示すエピソードがあります。
家康は、豊臣秀吉や他の大名たちと財宝を自慢する席にいて、
「私には皆さんのようなお宝は持っていませんが、
私のために命を投げ打っても良いという家来が五百人います」と語ったと伝えられています。
家康は、人生において三度負け戦を経験し、最も大きなものは武田信玄との三方原の戦いでした。
その戦いでは、古くからの家来、夏目佳久が家康の身代わりとなり亡くなりました。
家康はその後、関ヶ原の戦いで夏目の甲冑を着て戦場に出たと言われ、
感動的なエピソードとして語り継がれています。

このような家康の物語が感動的だと感じる日本人の価値観こそ、
世界に誇れる文化なのかもしれません。
人的資本経営は、まさにこのような心をベースに考える経営ではないかと考えられます。

労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 日比野大輔

          
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