Vol.197【会社組織の在り方】
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川相いい仕事マガジン vol.197
発 行:川相商事株式会社
Kawai Shoji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン e4510情報 (いい仕事情報)
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近年、外国人派遣社員を受け入れる企業様が増えています。
人手不足の中で、外国人の方々が現場を支えてくれているケースも多いことでしょう。
しかし、派遣会社から「大丈夫です」と言われ、
その言葉を信じて在留資格まで正確に確認していない受入れ企業様も少なくないと聞きます。
今年8月には、在留資格「技術・人文知識・国際業務」(技人国)の派遣労働に関するトラブルが相次いでいるとして、
出入国在留管理庁が実態把握に乗り出す方針であることが報道されました。
つまり、国としてもこの問題を重く見ているということです。
「知らなかった」では済まされず、企業責任を問われる可能性があります。
まずは、受け入れる外国人派遣社員について、派遣会社に在留資格の報告を求め、
「派遣社員として受け入れて問題ないか」「資格内容と業務内容が一致しているか」を確認しましょう。
少しでも不安を感じたら、行政書士や社会保険労務士などの専門家にご相談ください。
また当社は、特定技能外国人材の「登録支援機関」として、「外国人採用サービス」を展開しております。
外国人雇用に関してご不明な点がございましたら川相商事までお気軽にお問い合わせください。
詳しくはこちらから
https://www.kawai-g.com/service/foreignersaiyo/
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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会社組織の在り方
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いつもメルマガをご愛読いただきありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフでコンサルティングをしています岸田と申します。
ここ最近、組織に関する相談が変わってきています。
「採用が難しい」「若手が育たない」といった課題は以前からありましたが、
・経営者と社員の価値観が合わない
・主体性が生まれない
・権利意識が強い社員がいる
といった相談が増えています。
共通しているのは、制度ではなく組織の在り方そのものが問われているという点です。
日々、業務に追われる中で私たちはつい、
制度やルールを整えることばかりに意識が向いてしまいがちではないでしょうか。
本来は、その裏側にあるべき会社としての在り方を捉えたうえで制度を考えなければ、
組織は形骸化してしまいます。
今回は、いま一度「会社組織とは何か」
「これからの組織に必要な視点とは何か」について原稿を進めてみます。
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2つの組織 ~機能体と共同体~
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まず、組織には2つの種類があります。
機能体型と共同体型です。
アメリカ型経営組織とドイツ型経営組織と呼ぶこともあります。
それぞれについて、少し詳しく見ていきます。
○機能体型
機能体型は、オーナー(株主)の利潤の最大化が組織の目的です。
社員はその目的を果たすために存在し、給与は人件費・コストと考えます。
そして、業績が悪くなれば社員をリストラして組織を維持しようとします。
社長はオーナーであり、権力者。労使は対立関係(取引関係)になっています。
○共同体型
一方、共同体の組織の目的は共同扶助です。
つまり、コミュニティそのものを維持することが最大の目的です。
社員は生活(利益)を共同する存在になっています。
例えば、漁業協同組合が一例として挙げられます。
自分が大漁のときはよいけれど、まったく取れない日もある。
だから、自分が大漁のときはメンバーに分け互いに困らないように、としています。
人生いろいろなことがある、
だからみんなで集まって支えあおうと考えているのが特徴です。
また、給与は、費用ではなく利益の配分と考えます。
実際にドイツに国際会計基準が導入される前は、給与は利益の配分、
つまり株主配当と同じでした。
そして、業績が悪化したらワークシェアリングを行い、
社長は社員の代表、外部と交渉する際の窓口、村長のような存在です。
日本はドイツ型を骨に、アメリカ型を肉としているといわれます。
いまの日本の法律をみても、解雇は非常に厳しく規制されている一方、
賞与や異動はかなり許されている実情があります。
つまり、コミュニティを維持することに対しては
規制しないといった立場をとっていることが理解できます。
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強みと弱み
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では、この2つの組織モデルを踏まえたうえで、強みと弱みは何か見ていきます。
○機能体型
強みは、目的達成に特化した高い効率性とスピード感です。
役割と責任が明確で、生産性・成果に応じた報酬設計が可能になります。
一方で弱みは、短期的な成果が優先されやすいこと、関係性が希薄になり、
権利主張が先に立つことで摩擦が生まれやすい点があげられます。
また、成果に見合う報酬を与えられない状況に陥ると、
組織への求心力が一気に失われ、瓦解しやすいという特徴を持っています。
○共同体型
強みは、目的が一致すれば大きな力を生むことができる点です。
特に組織が危機に陥ったとき、内部の結束が高まりやすく、
困難を乗り越えるエネルギーが生まれます。
例えば、最も純粋な共同体は家族です。家族はその存在自体が目的であり、
家族が幸せに暮らすためにさまざまな活動を行っています。
一方で弱みとしては、意思決定が遅く、合意形成に時間がかかることがあげられます。
結果、変化に弱い、責任の所在が曖昧になりやすいといった課題が生じやすくなります。
両者はどちらが正しいという話ではなく、
お互いの強みと弱みを補い合う関係にあります。
ここで重要になるのが、組織を動かす二つの軸、法家と儒家の考え方です。
機能体と共同体の違いにこの視点を重ねると、より立体的に見えてきます。
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マネジメント手法 ~法家と儒家~
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2つの組織を理解するうえで欠かせない視点があります。
それはマネジメントには大きく2つのアプローチがあるということです。
○法家
法家的マネジメントは主に機能体で用いられる手法で、
規則と評価制度によって組織を統制する考え方です。
明確なルールを定め、それに基づき評価や賞罰を行う。
歴史を振り返れば、秦の始皇帝がこの代表例です。
彼は明確な規則と厳格な賞罰を徹底することで中華統一を成し遂げました。
しかし、始皇帝の死後、わずか15年で秦は崩壊します。
ルールと罰則だけでは組織が長続きしないことを示す象徴的な例です。
○儒家
一方、儒家的マネジメントは共同体で用いられることが多く、
重視するのは 交流機会の設計とマナー(道徳)教育 です。
メンバー同士が互いを知り、関係性を築くための仕掛け、懇親会、社内イベントなど。
こうした場を設計することが、共同体を維持する基盤になります。
人は相手を知るほど親切になり、信頼が生まれます(成功の循環モデル/単純接触効果)。
また、関係性ができたコミュニティには、
それを維持するための「マナー教育」が欠かせません。
京セラ創業者・稲盛和夫氏は
「訓練されていない人の自由な振る舞いは、他人の不快になる」と述べています。
儒家的マネジメントは、交流機会の設計とマナー教育をメインシステムとし、
規則と賞罰をサブシステムとして補完的に使うのが特徴です。
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まとめ
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日本の組織には、共同体的・儒家的な「東洋の意識」が深く根づいています。
助け合い、関係性を大切にする働き方は今も感覚として残っていますが、
その多くは言語化されないまま、西洋型の制度や評価と並存しています。
だからこそ、制度を整える前に、
「私たちはどんな関係性や在り方を大切にするのか」 を言葉にすることが重要です。
言語化されずに残ってきた価値観を丁寧に見直すことこそ、
制度と文化のズレを整え、組織の軸を取り戻す第一歩になると感じています。
労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 岸田 飛生
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「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
労務管理事務所フォージョウハーフ
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