Vol.169【健康経営について】

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川相いい仕事マガジン vol.169
発 行:川相商事株式会社
Kawai Syouji Group
『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 https://e4510.jp/
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川相マガジン   e4510情報 (いい仕事情報)
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 少し立っているだけで汗が噴き出るほど厳しい暑さが続いていますね。
それもそのはずで、今年7月の世界の平均気温が、観測史上最高となりました。
国連の事務総長も「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と衝撃的な発言がありました。

休憩を取り水分補給をしていても人によっては熱中症になる人もいます。
安全衛生の観点からも、今まで以上に管理者の配慮意識や
個人の意識レベルのアップが求められるものとなってきました。       
 川相商事では安全衛生委員会のメンバーを筆頭に、より一層啓発活動に取り組んでいきます。 

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  「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
  労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
  社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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    経営と従業員の健康
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いつもメルマガをご愛読いただき、どうもありがとうございます。
労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています野波と申します。

早朝、ジョギングをする人を目にします。
その時は「私もそろそろ運動を」と駆り立てられますが、
すれ違って数秒でその気持ちは薄れてしまいます。

今回は、「健康経営」について焦点を当ててみようと思います。

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    健康経営はなぜ大切か
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最近よく耳にしますが、「健康経営」が日本で提唱されたのは2006年のころだったと言われます。
その基礎は1990年。経済心理学者のロバート・H・ローゼン氏による
「健康な従業員こそが収益性の高い会社を作る」という主張であると言われています。

健康によってもたらされるメリットを考えてみると、
社会(国)…生涯健康、生涯現役で社会保障費(医療、年金)の軽減
会社…人材の確保、安全配慮
本人・家族…心身の自由、活動の基盤

誰にとっても健康は重要であるようです。
健康管理は結局、本人の自己責任ではないかと思う方もいらっしゃると思います。
人によって生活も体質も異なりますから、私も、大部分同意しています。

しかし、体調不良は労働力の低下に(効率や生産力の低下、離職)つながっていると考えると
社員の体調管理は従業員本人だけでなく、
社会や会社を巻き込んだ課題として考えるべきなのかもしれません。

「出勤はしているが、体調不良が原因で仕事がはかどらない・生産性が低下している状態」のことを、「プレゼンティーイズム」と呼ぶようです。
肩凝り、腰痛や花粉症、頭痛などで生産性が低下している状態などが、それにあたるようです。
一方、仕事を欠勤・休職して養生している状態を、「アブセンティーイズム」と呼ぶようです。

いずれにしても、以上のような状態は
本人はもちろん、会社にとっても望ましい状態ではないように感じます。

体調不良自体を解消・予防して、毎日を過ごしたいところです。

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    健康状態の確認とセルフケア
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年に1度の健康診断は会社の義務になっています。
本人が受けっぱなしになっていることはないでしょうか。
(自分で書いていて耳が痛くなってきます)

会社は、健康診断に関して以下の措置を取るように示されています。
「要所見」や「要再検査」の結果があれば、再検査の推奨。
異常があった従業員がいるときは、「医師の意見」の聴取。
必要に応じて保健指導を受けさせる必要も出てきます。
(常時使用する労働者が50人以上の場合は定期健康診断結果報告書の提出も必要です)

また、常時使用する労働者が50人以上の会社は、
「ストレスチェック」を実施することが義務付けられています。
心の健康状態を把握しましょう、ということだと思います。

ちなみに、以下の者に対して医師による面接指導を受けさせなければなりません。
・長時間労働者(月の残業・休日労働が80時間超で、希望者)
・高ストレス者として選定され、面接指導を希望した者

健康診断は機械的になりがちですし、
内臓に自信のない私個人としては、受けたくない気持ちもすごくよくわかりますが、

従業員本人にとって、自身の健康状態を把握し、セルフケアについて考えるきっかけ
会社にとって、従業員の健康状態を把握し、安全に配慮するための仕組みを考えるきっかけ
として機能することを国は狙っているのだと感じます。

果たして、国の狙いどおりに、セルフケアについて考えるきっかけになっているのでしょうか。

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    たかが不調、されど不調
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休むほどではないけれど、体調は万全とは言えないまま業務に取り掛かる
(プレゼンティーイズム)。
だれしも、1日くらいそんな日があると思います。
テレワークが導入され、肩凝りや腰痛が増えた、なんて言われることもあります。
体調が悪い状態が続くと、気も滅入ってきます。

腰痛を例にとって考えると
たかが腰痛、と思っていても、それが続くと、ストレスで気が重くなっていきます。
仕事中も終業後も、ずっと「腰が痛い」という言葉が頭から離れず、
あらゆるものにストレスを感じ、充実どころではない、という気持ちが
たまってくるかもしれません。

今日明日ですぐに治ればいいのですが、姿勢や生活習慣が影響していることも多く、
長い時間をかけて付き合わなければいけないこともあると思います。
原因は人それぞれあると思いますが
私の場合は「飲酒」が腰痛に影響しているとのこと。

「わかっちゃいるけどやめられない」
私の部屋の片隅には空になった酒瓶と、ほこりをかぶった腹筋ローラーが転がっています。

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    仕組みの力で習慣化
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あるとき、社長がこんな話をしてくれました。

「うちはデスクワーク中心だから、週に1回、朝、ヨガをやってるんです。
リモートの人も参加してもらってるんですよ。自由参加で、30分だけですが、結構好評なんです。
自分でやるよりみんなでやったほうがいいかなと思って。」

その会社は女性従業員が多く、デスクワークが中心となる業種でしたから、
気軽に始められて、肩こり腰痛や、自律神経にも効果があると言われる
「ヨガ」を取り入れたのだと言います。

他にも、他社事例ですが
社員食堂の導入…外食やコンビニ弁当から、栄養バランスの整った昼食へ
ポイントインセンティブ…食事運動をアプリに記録、スコアに応じてポイント付与。
ポイントは健康関連グッズと交換
整体の出張サービス…休憩時間や終業時間後などに整体マッサージや健康指導
スポーツジムとの契約…法人会員価格でジムの利用が可能

等、福利厚生でも、健康に重きを置いた取り組みを導入している事例も耳にします。

もちろん健康管理は自己責任なのが大前提だと思います。
自分の身体と最後まで付き合うのは自分自身ですから。(自分で書いていてかなり耳が痛い)

しかし、自分の健康はその人自身・家族だけでなく、
会社・同僚にも、友人にとっても大事なものだと思います。
だからこそ、1日の大部分を過ごす会社や家庭で、
皆で取り組む・記録を取る等、「無理なく・楽しく」継続できる仕組みを作ることが、
これからの健康経営・健康生活に求められているのかもしれません。

労務管理事務所 フォージョウハーフ
労務コンサルタント 野波

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 「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
 労務管理事務所フォージョウハーフ
 【社会保険労務士】日比野大輔
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